受託開発の環境で、これまでの開発経験を活かして「初PM」に挑戦。成長への飽くなき道のり。

ITエンジニアとして要件定義や設計、開発など約14年のキャリアを持つ古川さん。2018年からフリーランスとして活躍後、今年4月にセルプロモートで正社員に。現在は、受託開発の環境で、PM(プロジェクトマネージャー)としてDXに関わるプロジェクトを率いておられます。今回はフリーランスを卒業された理由やキャリアに対する考え方、フリーランスと正社員の違いなどを語ってもらいました。

3年ごとキャリアの棚卸しを行ない、次のステップへ。

──14年のキャリアをお持ちですが、ご経歴を教えてください。

新卒では、興味のあった営業職に飛び込み、携帯会社で顧客開拓を担当。当時、扱っていた商材の『iPhone 3GS』が人気だったこともあり、ITに興味を持つようになりました。最初はExcelも使えなかったのですが、たまたま間違って受けた面接がフリーランスのエージェントで「技術をコツコツ身に付ければ、独立も可能」ということを知り、フリーランスを目指すきっかけの一つになりました。

スクールで学んだ後、まずは運用・保守の業務からスタート。以降はSESのエンジニアとして、人材・プロスポーツ・自動車・総合インターネットグループなど多岐にわたる業界で、基幹システムや自動化など様々な開発に携わりました。フェーズは設計からリリースまで、範囲はバックエンドからフロントエンドまで幅広く対応。規模的にも1人の開発環境から、200人単位の大きな案件まで、様々な経験を積むことができました。

──フリーランスを目指した理由や、実際にご経験された感想をお聞かせください。

目指した理由は2つで、1つは収入が高くなりやすいことです。もう1つは会社に依存せず、自分の実力を試したいと考えたからです。組織の中にいると「何か違う」と感じても、「周りの雰囲気が悪くなってしまうのではないか」と、発言を控えてしまうようなこともあります。しかし、フリーランスで働ける実力があれば、自分の発言そのものに自信がもてますし、なにかあったときの「キャリアの選択肢」となってくれます。そんな「気楽さ」を得たいと思ったのがきっかけです。

フリーランスになって感じたメリットは、業務を順調に推進できていれば比較的休みもとりやすいことです。また、プロジェクトが終わって次の仕事が始まるまでの合間に1ヶ月単位の休みをとることもでき、「時間の調整がしやすい」ことは大きなメリットです。さらに「高い収入が得られる」「自分のスタンスで勉強できる」といったところもあります。逆に「経験したことがあるポジションや案件にしか入れない」「新しいことに挑戦するときに相談する相手がいない」というデメリットもありました。

フリーランス時代のエピソードとしては、自分と同じフリーランスの立場で働いている人と仲良くなることがほとんどでした。コロナ前はとくに直接の連絡交換もできたので、交流しやすかったのもありましたね。当時は「どこのエージェントが良いか」「インボイス制度に対して、どう対応しているのか」といった申告や経費に関する意見交換をしていたり、「最新の技術」について語り合ったりしていました。今でも交流は続いていて、定期的に意見交換をしています。

──他社から高い年収のオファーがあった中で、セルプロモートに入社を決めた理由を教えてください。

フリーランスのときに「PMOの案件」のご依頼をいただいたのですが、経験がなく入れなかったことがあったのがきっかけです。案件をいただき調べていくなかで、次のステップを模索するようになりました。そんなときに出会ったのが当社です。「マネジメント能力を身に付け、キャリアアップする」のが目的だったので、年収が高い他社より、明確なロードマップを明示してくれた当社に魅力を感じました。実際に今、望んだ通り受託開発のPMの仕事をしています。

PMになって初めて実感した、多忙さと楽しさ。

──現在の業務内容や役割を教えてください。

ある企業のDX化を推進する受託開発のPMを担当しています。プロジェクト全体を見渡しながら、成功に導く仕事です。ミッションは「顧客の要望をヒアリングし、システムで実現するための計画を立案」「高品質なシステムを納期までに仕上げる」ことです。ただ、たとえばフィックス後に、変更や追加の要望がでてくることもあり、そこに「対応するかしないか」「計画の一部をやり直すかどうか」を考える必要がでてきます。ただ、これはPMだけで担える範囲ではないので、状況や内容に応じてそのときどきにステークホルダーを招集して会議を開く。その内容を取りまとめる業務をしています。プロジェクトの規模は変動もありますが、だいたい7名くらいです。

──初めてPMを担当した感想を教えてください。

気苦労もありますが、総じて「楽しい」です。PMになるにあたって、日本PMO協会が認定する「PJM-A」「PMOスペシャリスト」といった資格を勉強して取得したのですが、それがこれまでとは違った視点での標準・最適化や、管理・改善の実現に繋がり、全体的に役立っていると感じます。実は自分が手を動かして開発しているとき、「PMはなぜあんなに慌ただしいのだろう?」と思っていたのですが、実際やってみると非常に忙しい仕事でした(笑)。

──フリーランスから正社員になり、違いなどはありますか?

フリーランスと正社員の大きな違いは「成長機会」です。フリーランスだと、先ほどの通り、経験したことしか任せてもらえませんが、正社員になると成長を見込んだ案件で力を磨くことができます。私は新しい技術を学んで身につけ、それを活かすのが好きなので、再び正社員になったことは大正解だと思っています。今は受託案件ですが、SESの時代も、自分の経歴の薄いところにアサインされ、新たなノウハウや知見を得て成長できるのがうれしかったです。

支えてくれるメンバーとともに。

──ともに働かれている方の雰囲気や印象に残っているエピソードを教えてください。

受託のプロジェクトで一緒に働く方の雰囲気としては、一人ひとりのエンジニアが積極的に意見を出してくれるなど、「当事者意識」が全然違うと感じます。同じくPMをしている笹森さんも、ほかに大量の案件を推進されているのに、その時間を縫ってフォローや相談にのってくれます。実際あったこととしては、私が話をまとめて「こうしましょうか?」とみんなに伝えたところ、「それだと、こういうリスクが生まれるかも知れません」と、的確な意見をもらえる関係性があります。PMポジションとして参画するのは初めてなので、その環境に本当に助けられています。

──今後は、どのような目標を立てていますか?

私は3年ごとにキャリアの棚卸しを行っているのですが、直近1年間は「PMとしての質を上げていく」ことに注力していきます。『PMBOK』という本があり、「5つのプロセスと10の知識エリア」について、細かく記載されています。それをいきなり全て網羅するのは難しいので、まずは品質を高めるために学び、知識をさらに深めていきます。最近は品質テストをアウトソーシングすることも多いので、PMに求められている「品質マネジメント・コントロール」を追求したいです。

──最後にセルプロモートで働く魅力を教えてください。

相談していることに全力で答えを出してくれるところや、わからないことがあれば相談しやすい環境があります。セルプロモートには、マスターと呼ばれるフロントエンドやバックエンド、インフラ、PL、ITコンサルタントなどのさまざまな領域で、プロの知識を持つメンバーがいます。そのマスターたちに相談できる「マスター制度」や、「タレマネ」という配属先の企業と営業担当以外にも頼れる相談役の制度など、エンジニアへの手厚い「サポート体制」が整っています。そのおかげで、安心して業務に打ち込むことができていますね。

さらに、クライアント単価・給与ラダーも完全公開し、不透明なところがない「エンジニアファースト」を実現しているところでしょうか。自分の働きがダイレクトにわかるのは、仕事のやりがいにもつながります。あとは、会社全体の雰囲気も良く、エンジニアどうしが交流する機会も多いので、ストレスフリーに働けると思いますよ。


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