フリーランスエンジニアの単価交渉術を紹介!成功率を上げるタイミングとは

フリーランスのエンジニアにとって、収入を上げる手段のひとつが『単価交渉』です。しかし、「どのように単価交渉したら良いか分からない」「断られたらどうしよう…」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、フリーランスエンジニアに向けて、単価交渉の流れやタイミング、成功のポイントをご紹介します。単価交渉にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。


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フリーランスエンジニアが単価交渉で失敗する理由

クライアントにとって、案件の単価を上げることは人件費・外注費が増えることと同義です。それゆえにフリーランスエンジニアが単価交渉を成功させるのは難しく、実際に失敗するケースも多くみられます。

単価交渉を成功させるためには、失敗する理由を知って対策を立てることが大事です。まずは、フリーランスエンジニアが単価交渉で失敗する理由をご紹介します。

相場から大きく上回る単価で交渉した

案件の相場や自身の提供価値を見誤って交渉すると失敗してしまいます。案件の相場から大きく外れた単価での交渉は、ただ失敗して終わるだけでなく、「常識外れな人」「自分の市場価値を分かっていない」「交渉における情報不足」など、マイナスな印象を与えてしまうため注意しましょう。

プロジェクトの予算が決まっているor予算が足りない

プロジェクトの予算が決まっている案件では、人件費や外注費がすでに決められているため、単価交渉が失敗する可能性が高くなります。予算が足りない場合も同様に、人件費・外注費を増やせないため、単価アップを受け入れてもらえないでしょう。

【5つのSTEP】フリーランスエンジニアの単価交渉はどう進める?

見切り発車で単価交渉しても失敗する可能性が高くなります。ここでは、単価設定の流れや伝え方について解説します。

STEP1:自分の市場価値を把握する

まずは自身の市場価値を把握するために、自分と同じスキルや経験を持ったフリーランスのエンジニアがいくらの案件を受けているのか、単価の相場などを含めて情報収集しましょう。

STEP2:どのくらい単価を上げてほしいか具体的な数値を決める

次に、市場調査や分析を踏まえて、理想の単価と最低単価を決めましょう。単価交渉ではどのくらい単価を上げて欲しいのか、具体的な数字を示す必要があります。

交渉の上、最低単価でも条件が合わなかった場合はほかのクライアントに営業をかけるなどの対応も決めておきましょう。

STEP3:単価を上げて欲しい理由や背景を考える

単価を上げて欲しい理由や背景を伝えることで、クライアントにその思いが届き、単価交渉が成功する可能性が高まります。「エンジニアとしてのスキルが向上した」「資格を取得した」など、どのような経緯で単価交渉に至ったのか、言語化できるようにしましょう。

STEP4:スキルや実績などの交渉材料を用意する

単価交渉では、単価を上げるに相応しい数値的な根拠を提示する必要があります。「売り上げが〇〇万円上がった」「生産性が〇〇%上がった」など、実績をクライアントに説明してみてください。具体的な数字で示すことで説得力が増し、クライアントを納得させやすくなります。

STEP5:単価を上げることでクライアントに提供できる価値を伝える

クライアント側としては、これまでと同じ仕事量や質で単価を上げることは、ただ人件費や外注費が増えただけでメリットはないと考えます。

単価を上げてもらう代わりに「受注量を増やす」「成果物の質を保証する」など、企業側のメリットを提示することが交渉を成功させるポイントです。その際には、「クライアントが何を求めているのか」「何をしてもらったら助かるのか」など、ニーズを察知した上で提供できる価値を伝えましょう。

フリーランスエンジニアが単価交渉を成功させるポイント

単価交渉にはコツやノウハウがあります。相応な報酬をもらい、自身が納得感をもって仕事を進めるためにも、以下でご紹介する6つのポイントを押さえておきましょう。

クライアントと信頼関係を築く

クライアントと信頼関係を築くことで、「この人なら単価を上げても大丈夫だ」「また仕事をしてもらいたい」と思ってもらえるようになり、単価交渉が成功しやすくなるでしょう。一方で、クライアントと契約したばかりで信頼関係が構築できていないうちは、まだ単価交渉をするタイミングとはいえません。

クライアントとの信頼関係を築くには、「納期を守る」「期待される通りorそれ以上の成果物を提出する」「報連相をきちんと行う」「クライアントの要望を聞き入れる」といった基本的なことの積み重ねが必要になります。

自分の市場価値を上げる

単価交渉を有利に進めるためには、スキル開発をして自分の市場価値を上げることが有効です。最新の技術やトレンド、クライアントにとってニーズのある分野を学んでみてください。

日々アンテナを張って情報収集をしたり、最新の技術を身に付けたりすることによって、クライアントのニーズにも応えやすくなるでしょう。

客観的にスキルを証明できる方法としては、資格の取得がおすすめです。近年需要が高まっているIT関連の資格も多く存在するため、積極的に取得して専門性をアピールしましょう。

相場よりも若干高めの金額を提示する

案件の相場よりも若干高めの金額を最初に提示し、徐々に単価を下げて交渉するのもひとつのテクニックです。これは「ドア・イン・ザ・フェイス」と呼ばれる心理効果を利用したもので、営業シーンでよく活用されます。

ただし、提示する金額は常識の範囲内でないと、かえって悪い印象を与えてしまうため注意しましょう。

クライアント側の事情に考慮して交渉を進める

プロジェクトには予算が決められていることがほとんどで、単価の引き上げが難しい場合も少なくありません。こちら側の一方的な要求や無理なお願いは、クライアントに負担を強いるだけでなく、信頼関係を損なってしまうおそれもあります。クライアント側の事情も考慮して、お互いがwin-winになる条件を引き出しましょう。

単価交渉に応じやすいタイミングを狙う

単価交渉が成功しやすいタイミングとしては、以下の3つが挙げられます。

・契約更新のタイミング
・自身のスキルが上がったタイミング
・業務量が増えたタイミング

クライアントに契約更新を打診されるということは、自分の実力を評価されたことを意味します。より高度な仕事ができること、価値を提供できることをアピールしながら、単価交渉をしてみてください。

また、資格を取得したとき、使える言語が増えたときなどは「自身のスキルが上がったタイミング」とみていいでしょう。どのようにスキルが上がり、どうクライアントに貢献できるのかを具体的に説明すると、単価交渉が成功しやすいです。

業務量が増えたタイミングは、業務外(契約外)の仕事を依頼されたときを指します。業務量が増えた場合、その報酬を追加でいただくのは正当なことですので、積極的に単価交渉をしてみましょう。

フリーランスエージェントのサポートを受ける

フリーランスの活動を支援してくれるエージェントを利用するのも手です。単価交渉を代行してくれるサービスも多くあります。

単価交渉をするのに抵抗がある方は、自分に合ったフリーランスエージェントを探してみてください。

単価交渉が失敗したら?

単価交渉が失敗したからといって、すぐに諦める必要はありません。ここでは、単価交渉が失敗したときに取りたい行動をご紹介します。

どうすれば希望単価に設定してもらえるか聞く

単価交渉が断られるということは、「こちらが提案した条件はクライアントにとって都合が悪かった」といえます。単価交渉は双方のニーズが合致したときに成功するものですので、どうすれば希望単価に設定してもらえるのかを聞いてみてください。

仕事量を増やす、資格を取得するなど、クライアントの要求に応えることで単価が上がる可能性があります。クライアント側が提示する条件に納得しなければ、取引先を変えるのもよいでしょう。

新規で単価の高い案件を狙う

予算の都合上、単価を上げられないクライアントもいます。そのため既存のクライアントへ単価交渉するよりも、新規で単価の高い案件を狙って営業をかけたほうがスムーズに単価アップが実現する可能性もあります。単価の高い案件が豊富にある場合は、新規営業も前向きに検討してみてください。

フリーランスエージェント「セルプロフリーランス」では、エンジニアのスキル・経験に合った高単価の案件をご紹介しております。税務代行や営業支援なども行なっておりますので、「希望に合う高単価案件を受注したい方」「本業に専念したい方」は、ぜひご相談ください。

まとめ

フリーランスエンジニアの単価交渉を成功させるには、まず自分の市場価値や案件相場を知ることやクライアントへの思いやりも大切です。交渉する際には、きちんと交渉材料を用意して適切なタイミングで行いましょう。

もし、交渉が失敗した場合でも、クライアントの希望単価を聞いたり新規で高い案件を狙ったりすることで、自身が納得した単価で仕事をすることができるでしょう。