フリーランスエンジニアを目指すなら実務経験3年以上は必要!

エンジニアの仕事はPCひとつで完結することが多く、働く場所を選べるフリーランスと相性が良い仕事ともいえます。そのため、フリーランスエンジニアを目指す方も多くいます。とはいえ、エンジニアは専門性が求められることから、フリーランスとして働くには実務経験が必要なのか気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、フリーランスのエンジニアになるために実務経験が必要とされるかを解説します。


この記事は約6分で読み終わります。

フリーランスエンジニアに実務経験は影響するのか?

フリーランスエンジニアとして生活に十分な収入を得るためには実務経験が大事です。ここでは実務経験と収入の関係を解説します。

実務経験が少ないと月額単価が低い

フリーランスエンジニアの収入は経験や実績、スキルが大きく影響します。実務経験が豊富なエンジニアは経験の浅いエンジニアと比べて収入が上がりやすい傾向があります。以下が実務経験年数の相場です。

経験年数 月単価
1年未満 約30万円
1年目 約45万円
2年目 約50万円
3年目 約60万円
4年目 約70万円
5年以上 約90万円

上記はあくまでも目安ですが、実務経験が1年未満だと月額単価は約30万円です。一見すると収入は高いように見えますが、フリーランスは健康保険や税金などを報酬から差し引かなくてはなりません。そのため、実際に手元に残る金額は少なくなります。

フリーランスにはボーナスがないため、人によっては会社員時代よりも年収が下がるケースも考えられます。

低単価の案件しか受注できない

基本的にフリーランスは自ら営業し、案件を獲得していかなくてはいけません。しかし、実務未経験だとアピールできるスキルや実績が少ない状態からのスタートになります。さらに、フリーランスとして営業や交渉に必要なノウハウも身についていないことがほとんどです。

またクライアントから「対応力が身についていない」「信用度が低い」と思われてしまうケースも考えられます。実務未経験でも仕事を獲得することは可能ですが、高いスキルが要求されない低単価の案件しか受注できない可能性があります。

フリーランスエンジニアとして、まずは低単価の案件から実績を積んでいくのもひとつの選択肢です。しかし、経済的なリスクが大きいため慎重になる必要があります。

フリーランスエンジニアを目指すなら実務経験の目安は3年以上

フリーランスエンジニアとしてのキャリアをスタートさせるうえで、積んでおきたい実務経験の目安は3年です。エンジニアのスキル習得度には個人差がありますが、実務経験を3年以上積むと以下の力が身につきます。

・基本的な仕事の流れと内容の把握
・自己管理能力
・コミュニケーション能力

上記はフリーランスエンジニアとして仕事をこなすための基礎的な力です。基本的な仕事の流れや内容が把握できなければ、どのように仕事を進めれば良いか分からず、仕事を完遂させるまでに多くの時間がかかってしまいます。

エンジニアには納期がつきものであるため、仕事をスムーズに進めて納期に間に合わせるためには仕事の流れを把握することが欠かせません。

また、自己管理能力はフリーランスにとって重要なスキルです。フリーランスは仕事の進め方も、働く時間も自由であるため、自らを律するスキルは欠かせません。自己管理を怠ると仕事が進まず、納期に遅れてしまい、クライアントからの信用を失う危険性も考えられます。

コミュニケーション能力はクライアントとの良好な信頼関係を構築するために欠かせません。フリーランスエンジニアは黙々とひとりで仕事をこなすイメージがありますが、実際はチャットやメールなどで細かい連絡や報告が必要になる場合があります。

エンジニアとしての実務経験を積む方法

フリーランスエンジニアとして稼いでいくには、上流工程から下流工程までを経験し、一連の流れを把握しておくことが好ましいです。とはいえ、現在の職場では上流工程の実務経験を積むのが難しい方もいるでしょう。その場合は、以下に紹介する方法を試してみてはいかがでしょうか。

副業で実務経験を積む

フリーランス向けの案件の中には、副業として受けられるものもあります。さらに、未経験OKで募集されている副業案件もあるため探して応募してみましょう。

未経験OKの案件は単価が低いものが多いですが、いくつかこなしていくうちに経験を積めます。副業で稼ぐためというよりは、経験を積むためと割り切って受けるようにしましょう。最初は単価が安くても、経験に応じて上がっていく可能性もあります。

また、副業をやっていれば、さまざまなクライアントと関われるため、人脈を広げられるのもメリットです。

個人開発で実務経験を積む

個人で開発をして経験を積むことも可能です。独学でシステム開発の知識を学び、自分で簡単なシステムをいくつか作ってみましょう。仕事として行ったことでなくても、開発実績としてまとめれば、企業にアピールできます。

また、個人でブログを作成し、自作のシステムを公開するのも良いでしょう。企業によっては、相応に評価してくれます。

【補足】フリーランスエンジニアとして独立するベストなタイミングは?

ここからは、会社員や派遣社員として働いているエンジニアの方が独立する場合の、ベストなタイミングについてご紹介します。現在、独立を検討中の方は参考にしてみてください。

1.副業で安定して案件を受注できるようになったタイミング

すでに副業としてエンジニアの案件をこなしている方なら、安定的に高単価案件を受注できるようになったタイミングがベストです。

なかなか案件を紹介してもらえなかったり、単価の低い案件しか受注できなかったりするうちは、独立しても収入が安定しないためです。この間は、人脈形成やスキルアップを目標に副業を続けることをおすすめします。

2.案件の獲得経路が確立したタイミング

知人や過去の取引先などから安定して案件を獲得できると判断できたときも、独立するタイミングとしておすすめです。

フリーランスが新たに案件を探す場合には、なかなか収入が安定しません。しかし、人脈から案件を獲得する場合には、継続的な受注が期待でき、収入が安定しやすいです。

なお、フリーランスの約7割は、「最も収入が得られる獲得経路」として人脈(知人・知人の紹介、過去・現在の取引先)と回答しています。

出典:「フリーランス白書2023」(フリーランス協会)

3.ひと通りの開発工程を対応できるようになったタイミング

システム開発では、上流から下流までさまざまな工程があります。そのうち単独の工程しか経験したことのないエンジニアは、独立後に案件を獲得するのが難しいです。

逆に上流から下流までひと通りの工程に対応できるようになれば、獲得できる案件数も増えてきます。上流工程の案件も不安なく受注できるようになったら、独立するのにちょうど良いタイミングといえるでしょう。

高収入を目指したいのであれば、PL(プロジェクトリーダー)やPM(プロジェクトマネージャー)の経験も重要です。PLやPMの経験が1年以上あれば、高単価の案件も受注しやすく、高収入を目指せます。

まとめ

実務経験が少ないうちにフリーランスとして独立すると、低単価の案件しか受注できません。会社員時代よりも年収が下がってしまう可能性があります。安定した生活をするには、3年以上の経験を積んでから独立するのが望ましいです。

現在の職場でエンジニアとしての経験を積むのが難しければ、副業案件で経験を積みましょう。そうすれば、独立後の案件獲得経路の確立にもつなげられます。

独立にあたって不安がある方は「セルプロフリーランス」へご相談ください。専属の営業スタッフによる営業サポートを実施しています。また。無償のコーチングプランを提供しており、将来やキャリアプランについて考え直すサポートもしています。ぜひお気軽にご相談ください。