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コロナ禍の2021年に大学卒業後、新卒でSIer企業に入社。PL(プロジェクトリーダー)として経験を積んだ後、2023年にセルプロモートに転職された生井沢さん。現在は、100名を超える大規模案件にて、2名のPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の1人としてプロジェクト支援に尽力されています。今回はそんな生井沢さんに、PMOのやりがいやスキルアップの上で心がけていることなどを語ってもらいました。
前職のPL経験を活かし、今は大規模プロジェクトのPMOにキャリアアップ。
──新卒でSIer企業に入社されたと伺っています。入社の背景や経験されたことを教えてください。
もともとパソコンやスマホなど電子機器に触れるのが好きで、大学は理工学部に進学。学校ではソフトウェアやITなどを学び、「知識を活かして、もっと世界を便利にしたい」という夢を抱き、SIerに就職しました。2021年のコロナ禍だったので、エンジニアの先輩や後輩たちから「あの時期の就活は大変だったでしょう」と言葉をかけられることが多い時期でしたね。
入社後はPG(プログラマー)として開発を9ヶ月ほど経験。その後、若手中心のアプリ開発のプロジェクトに入ることになり、バックエンド側のチームリーダーを任せてもらいました。そして当時のPLが離任されたことがきっかけで、その後任に。メンバーは10数名で、PLとしての役割は、追加開発に関する要件定義から参画し、スケジュールや進捗管理、顧客折衝や若手教育などを推進していました。「若手に裁量権を付与する」という当時の上司の意向があったので、貴重な経験を積ませてもらったと感謝しています。
──セルプロモート(以下:セルプロ)に転職された理由や、入社の決め手をお聞かせください。
前職でPLを1年半ほど経験したのですが、最初の半年は毎日が挑戦の連続でした。大変ではあるものの、新鮮な日々にワクワクしていました。ただ、後半になると保守などルーティン業務が増加し、「PLの経験を活かして新しい現場に挑戦したい」と思うようになったのです。社内で交渉したのですが、難しい状況だったため新天地を求めることにしました。
そこで転職エージェントに「PLの経験を活かして、さらに成長できる」と紹介してもらった中の1社が、セルプロでした。10社ほどお話を伺ったのですが、「著名クライアントなどの豊富な案件が揃い、ポジションもプレイヤーからマネジメントまで幅広い」「スキルアップを応援してくれる体制」などに魅力を感じて入社を決意。また、IPO(株式上場)を目指しているという大事な時期に、会社に対して自分も何か貢献できたらうれしいと感じたことも決め手になりました。
──現在PMOとして活躍されています。役割や業務内容を教えてください。
今参画しているのは、100人以上が多層的に連なる大規模案件で、PM(プロジェクトマネージャー)も1人ではなく「マネジメントチーム」が統括。その下に「工程」や「品質」の管理を担う複数のチームに枝分かれしている体制です。PMOはベテラン1名と私の2名体制で、私は主に実働部隊として手を動かしています。「前職のPLの経験を活かし、PMOとしてどこまで通用するか挑戦したい」と志願しました。
業務内容としてはプロジェクト全体を円滑に推進するために、各チームと綿密にやりとりをしながら「課題の抽出から解決」「最適化のためのプランニング」「現場に浸透させるためのサポート」などを担当。プロジェクトを全体的に横断し、支援や管理など多岐にわたる業務を担うので、私の認識としては「何でも屋」だと自負しています。
普段から積極的にコミュニケーションをとり、関係値を深める。
──「全体を見渡して、補佐する」というポジションのPMOとして尽力されている中で、やりがいを感じるのはどのようなときですか?またエピソードもお聞かせください。
自分たちの業務が「作業の効率化」という具体的な成果を生み出し、チームのメンバーたちから「工数が削減されて、助かりました」と感謝の言葉を直接聞けたとき、とてもうれしい気持ちになりますね。エピソードとしては、数年単位のプロジェクトで、あるクラウドサービスが「データ置き場」として利用されていたのですが、フォルダ分けなど詳細なルール化がされていないことで必要以上に工数がかかってしまう事例がありました。現場から「改善してほしい」という声が上がっていたものの、日々の業務が忙しいエンジニアたちにとっては負荷がかかる作業であり、どうしても着手が遅れてしまっていたのです。
そこで、PMOの出番です。各チームに詳細なヒアリングを実施したところ、「同じ資料なのに、部門間で共有されず異なるバージョンが制作されている」「手戻りが発生している」といった課題が浮かび上がってきたのです。そこで、マネジメントチームにあたる上層部も巻き込みながら、各チームと密にコミュニケーションを図りつつ「記載方法や保管ルールの統一」「フローの見直し」など、ガバナンスの観点から管理方法の見直しやルール整備を行い、解決に導きました。すると「大幅に業務量が短縮されて、負担が軽減された」「ヒューマンエラーがなくなった」といった喜びの声をいただくことができたのです。全体を見渡して効率化を促し「働きやすさ」を実現できるのは、PMOの大きなやりがいのひとつです。
──PMOとして重点的に磨かれているスキルを教えてください。
まずは「裏取り」に注力しています。一見すると「変えたほうがいいのでは?」と思うような物事であっても、そこには何かしらの背景や理由があるはずです。それを理解しなければ上辺だけの対応になってしまうので、あらゆることに配慮して進める必要があるのです。
これは前職と大きく違うと感じる点で、PLのときは自分たちが思ったことを具現化することができ、プロジェクトを動かしやすかったんです。しかし、PMOはあくまでサポート役であり、「関わる人全員とコミュニケーションをとり、全員が納得してもらえるように進めること」が不可欠です。そのためには、些細と思われるような意見や考え方であっても耳を傾けて相談にのることで情報を吸い上げ、その上で丁寧に説明をしながら進めていくことが求められます。
何かを変えるためには組織である以上、人を動かす必要があり、その為には確実に一つひとつの物事を進めていかなければならないんです。現在のプロジェクトでも一つの会社ほどの規模があるため、頭を常にフル回転させ、合意を得ながら進めています。今の仕事は、PLとはまた違うPMOならではの学びの機会が多くやりがいだけでなく、キャリアアップにも結びついていると実感しています。
「相談しながらキャリアを定めたい」なら、セルプロは断然おすすめです。
──今後の目標や、描かれているキャリアプランを教えてください。
まだ完全にプランニングできていないのですが、将来的には起業や、ベンチャー企業などの経営陣としてのキャリアを目指しています。そのためにはスキルアップのみならず、もっと視座を高めていくことが必要です。PMOの仕事は、多角的に物事を洞察して行動する仕事なので、思い描いている道につながっていると思います。
「会社への貢献」という観点では、自らが成果を残すことでクライアントから高評価をいただくことが、新たな案件拡大に結びつくと考えています。また、「こんなニーズが眠っていそうです」と営業さんに現場ならではの情報をお伝えするなど、微力ながら貢献できるように取り組んでいます。
──どのような方がセルプロに向いていると考えますか?スキル面や特性をあわせて教えてください。
「挑戦したいことが決まっている」という方はもちろん、「相談しながら、キャリアを選びたい」という方にもピッタリだと思います。実は私自身、入社当初「マネジメント領域のスキルを磨く」か「開発技術を学ぶべき」かで悩んでいた時期がありました。というのも、PG経験が短い状態でPLになったため、技術の土台に不安を抱えており“エンジニアとしてのアイデンティティ”に揺らぎを感じていたからです。
ところがそうした悩みを、当社では「1on1」でタレマネ(タレント&ブランディングマネージメント)に気軽に相談できます。タレマネは最新の情報や現場の実情などを的確に把握し、さらに先々を見据えた上で助言をくれるので、その話を参考にしながら自分の進むべきキャリアを定めることができました。そうした制度が整っているのは、心強い環境です。