フリーランスエンジニアは資格もちが有利!おすすめ資格14選

会社員のエンジニアからフリーランスへ転向するにあたって、資格を取得しようと考える方は多いでしょう。資格を取得しておけば、案件を獲得する際に有利にはたらきます。ただし、資格といってもさまざまなものがあります。仕事を獲得しやすくするためには、どの資格を取得すれば良いのか迷うでしょう。 今回は、フリーランスエンジニア向けの資格について紹介します。


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フリーランスエンジニアは資格があるほうが有利!

フリーランスエンジニアは資格をもっているほうが有利に仕事を進められます。

まずは、資格を取得することで得られるメリットについてみていきましょう。

メリット1|獲得できる案件の幅が広がる

フリーランス案件のなかには、応募するのに資格が必須なものや、特定の資格の保有者を優遇している案件が多くあります。

資格をもっていると獲得できる案件の幅が広がり、スキルアップにつながります。

メリット2|収入アップが期待できる

資格所有者の案件は高単価になりやすく、収入アップしやすいのもメリットです。

また資格の取得によって対応できる案件の幅が広がると、それに比例して収入アップにつながります。特にマネジメント系の資格を保有していると、上流の案件を受注する際に有利になります。大幅な単価アップも狙えるでしょう。

需要の高い技術や言語に関する資格も狙い目です。案件獲得に直結しやすく、収入も上がりやすくなります。

メリット3|スキルや専門性を客観的に証明できる

資格をもっていないフリーランスエンジニアは、自身の実績や営業力のみで勝負しなければなりません。

実績が豊富な方なら資格がなくても問題ないでしょう。しかし、フリーランスになったばかりで実績の少ない方だとアピール材料が乏しく、なかなか案件獲得に至りません。営業力の高い方でも、実績なしでスキルをアピールするのは難しいでしょう。

その点、資格を取得すれば一定水準のスキルがあることを客観的に証明できます。アピール材料としても増えるため案件獲得しやすくなるでしょう。

フリーランスエンジニアが取得しておきたい資格14選

フリーランスエンジニアにおすすめの資格は多数あります。ここではおすすめの資格を14種類紹介します。

「ITパスポート試験」:ITの基礎知識を証明したいなら

ITパスポートは、ITの基礎知識として知っておきたい内容を中心に出題される国家試験です。IT系の国家資格のなかでは難易度が易しく、非IT系の職種で取得する方も多くいます。

ITパスポートはPCを使用するCBT方式で実施されており、会場は全国47都道府県に設けられています。試験日程は試験会場によって異なりますが、1か月に数回程度実施している会場もあり、実施頻度は高めです。

合格率は50%前後と高めで、きちんと勉強すれば無理なく合格できる内容です。

「情報システム試験」:ICT能力の基礎を習得したいなら

情報システム試験は、ICT能力を評価するための検定試験です。ひとつの資格ではなく、「情報活用試験」「情報システム試験」「情報デザイン試験」の3つに分かれています。さらに3つの試験それぞれにおいて、級やスキルが設けられています。

情報システム試験は6月と9月の年2回あり、ペーパー方式とCBT方式の両方で実施されています。合格率は、級やスキルによってやや差がありますが、おおむね40~50%台です。

「IC3」:ITの基礎知識を国際資格でアピールするなら

IC3はコンピューターやインターネットを中心に、デジタルリテラシーを全般的に証明できる国際資格です。日本を含め世界78か国で実施されています。

グローバルスタンダード5とグローバルスタンダード6の2つにわかれており、試験はいずれも3科目です。

IC3は全国に試験会場が設けられており、CBT方式で実施されます。合格率は公表されていませんが、合格するためには60時間程度の勉強が必要といわれています。

「基本情報技術者試験」:応用力の幅を広げたいなら

基本情報技術者試験は、情報処理推進機構が実施している国家資格で、ITエンジニアの登竜門とされています。ITの知識やスキルに関して、基本的な内容を幅広く問われる内容です。

基本情報技術者試験の合格率は40~50%程度です。また令和4年度までは年2回実施されていましたが、令和5年以降はCBT方式による随時実施になりました。

「応用情報技術者試験」:SEの案件を受注したいなら

「応用情報技術者試験」は情報処理に関する知識が全般的に問われる試験です。システム設計・プロジェクトマネジメント・経営・システム戦略など幅広いジャンルから出題されます。技術的な知識だけでなく、マネジメントに必要な知識も問われるのが特徴です。

フリーランスとして高単価の仕事を獲得するのであれば、マネジメント側に入ることも検討する必要があります。案件面談のときに、応用情報技術者試験の資格が有利に働く可能性があるでしょう。

応用情報技術者試験は、1年に春期と秋期の2回実施されます。合格率は、20~25%程度と難易度は高めです。合格するには、トータルで500時間程度の勉強が必要とされています。

「Oracle Certified Java Programmer」:Javaの基礎スキルを身に付けたいなら

「Oracle Certified Java Programmer」は、Javaプログラミングの知識を問う認定資格です。難易度別に、Bronze・Silver・Goldの3段階に分かれています。

・Bronze
開発未経験者でも受検できるJava初心者向けの資格

・Silver
Java言語に関する基本的な知識があり、上級者の指導のもと開発ができる初級者向けの資格

・Gold
1人で開発ができるJava中・上級者向けの資格

Bronze・Silverはだれでも受検可能で、GoldはSilver取得者のみ受検可能です。受検にあたりJavaプログラミングについて学ぶことになるので、Javaの基礎スキルを身に付けるのに役立ちます。

また、Oracle Certified Java Programmer を取得すれば、資格を取得できるだけの知識やスキルがあることを証明できるため、Java案件の獲得で有利に働く可能性があります。

「PMP認定資格」:PMPに関する知識・スキルを証明するなら

「PMP認定資格」は、プロジェクトマネジメントに関する国際資格です。アメリカのPMI本部が実施しているもので幅広く認知されています。

PMP認定資格を取得すれば、名刺にも記載可能です。フリーランスとしてプロジェクトに参画する際には、有利に扱われる可能性が高いでしょう。

ただし、PMP認定資格はプロジェクトマネジメントの経験がある方でないと受験できません。また、1度試験に合格したら終わりではなく、3年ごとに更新が必要です。更新のためには、一定の成果を報告する必要があります。

「Linux技術者認定資格」:Linuxに関する知識・スキルを身に付けたいなら

「Linux技術者認定資格」はLinuxに関する知識を問う国際的な資格です。取得すれば、日本国内だけでなく、海外でもLinuxに関して一定程度の知識があると認められます。

IT系の資格のなかでも人気の高い資格で、「LPIC-1」から「LPIC-3」まで、難易度別に3種類に分かれています。

・LPIC-1
Linuxシステムの基本操作・管理ができる方向けの資格

・LPIC-2
システムデザインやネットワーク構築など、Linuxシステムの操作・管理の応用ができる方向けの資格

・LPIC-3
Linuxシステムのセキュリティや仮想化といった、専門性を問われる資格

このうち一番易しい「LPIC-1」は基本的な内容で、実務経験のない方でも取得しやすいでしょう。

「LPIC-3」は300・303・305・306と、内容の異なる4つの試験に分かれており、どれかひとつを取得すればLPIC-3の取得者であると認定されます。なお、「LPIC-3」の301・302は2014年、304は2022年に廃止されました。

フリーランスエンジニアとして専門知識をアピールしたいなら「LPIC-3」を取得すると良いでしょう。

「AWS認定資格」:インフラエンジニアとしての需要を高めるなら

「AWS認定資格」は、AWS(Amazon Web Service)を扱うための知識やスキルを証明できる資格です。具体的にはサーバーの構築・データベースの構築・インフラ設計などに関する知識を問う内容の問題が出題されます。

これらの知識はシステム開発の基盤となるものです。そのためAWS認定資格を取得すれば、システム開発に携わるのに必要な知識やスキルが身についていることを証明できるでしょう。多くのIT企業でAWSが使用されているため、汎用性も高い資格です。

また、AWS認定資格は単一の資格ではありません。複数の専門分野と難易度に分かれた資格が12種類あり、それらを総称してAWS認定資格と呼びます。

難易度に関しては、「FOUNDATIONAL」・「ASSOCIATE」・「PROFESSIONAL」・「SPECIALTY」の4段階です。自分の得意とする専門分野の「SPECIALTY」の資格を取得すれば、効果的にアピールできるでしょう。

「シスコ技術者認定」:ネットワーク系の知識・スキルを高めたいなら

「シスコ技術者認定」はシスコシステムズ社が実施している資格です。シスコシステムズ社は世界最大手のネットワーク関連機器メーカーで、非常に多くの企業がシスコシステムズ社のネットワーク機器を導入しています。

そのため、ネットワーク系のスキルをアピールしたい方におすすめの資格です。

シスコ技術者認定は、難易度別に「CCNA」・「CCNP」・「CCIE」の3段階に分かれています。CCNAはアソシエイトレベル、CCNPはプロフェッショナルレベル、CCIEはエキスパートレベルです。

「オラクルマスター」:データベースに関する知識・スキルを証明するなら

「オラクルマスター」は日本オラクルが提供する「Oracle Database」を扱う認定資格です。主にSQLやデータベースの管理・運用についての問題が出題されます。

フリーランスエンジニアにとって、データベースの知識は必須です。仕事を依頼する企業でも、データベースの知識は重視されやすい傾向にあります。

オラクルマスターの資格を保有していれば、データベースの知見があることを証明できるため、仕事獲得につなげられるでしょう。

また、オラクルマスターの資格の難易度は「Bronze DBA」・「Silver DBA」・「Gold DBA」・「Silver SQL」の4段階に分かれています。

このうちもっとも易しいのがBronze DBAです。すでにある程度の実務経験があり知識を身につけている方は、2番目のSilver DBAから取得するのが良いでしょう。

「データスペシャリスト試験」:データに関するスキルを国家資格で証明するなら

データスペシャリスト試験は、データベース設計の専門スキルを証明できる資格です。情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格ですが、難易度の高い高度試験という区分に属しています。応用情報技術者試験よりもさらに上位の資格です。

データスペシャリスト試験は、年に1回秋に実施されます。合格率は17~18%程度と低めです。応用情報技術者試験レベルの知識を身につけている方なら、200時間程度の勉強が必要とされています。

「ITストラテジスト試験」:上流工程の案件を受注したいなら

「ITストラテジスト試験」は、ITを活用して企業の基本戦略・情報システム戦略の策定・提案などを行うスキルがあることを証明する国家資格です。エンジニアとしての知識だけでなく、経営コンサルタントとしての知識・スキルも求められます。

資格がなくてもITストラテジストとして活動することは可能です。しかし、ITストラテジストの国家資格を取得していれば、難関資格に合格する能力があることが証明できます。

合格率が14~15%&程度と難易度が高い資格ではありますが、フリーランスとして上流工程の案件を受注したいなら、強いアピールポイントになります。

「システムアーキテクト試験」:高単価案件を受注したいなら

「システムアーキテクト試験」は、情報システムの設計・開発や必要な要件の定義などに関わる知識を問われる試験です。情報システム戦略を実現し、円滑に進めるための実践的なスキルが求められるため、難易度は高いといわれています。

上級エンジニアとして上流工程に携わったり、プロジェクトリーダーとして活動したりできるため、高単価案件を受注したいなら取得を目指しましょう。

資格取得のための勉強方法

前章で紹介した資格を取得するためには、主に次のような勉強方法があります。

独学で勉強する

ほとんどの資格で勉強用のテキストが販売されています。テキストを使用して、独学で勉強するのがひとつの方法です。独学なら、時間のあるときにいつでも自分のペースで勉強できます。テキストを購入するだけなら、費用もあまりかかりません。

また、資格取得のためのWebサイトもあります。飽きにくいような工夫が凝らされているWebサイトも多いため活用してみると良いでしょう。通勤中や昼休みの時間を勉強に充てられるのでおすすめです。

スクールで勉強する

資格試験のスクールに通って勉強する方法もあります。お金はかかりますが、独学よりも効率良く勉強できるのがメリットです。実際に教室に通うため、人脈や仲間ができることもあり、情報共有が可能です。

また、資格試験のスクールはオンライン型のものもあります。近場にスクールがない場合や、時間的に通うのが難しい場合などに利用すると良いでしょう。

エンジニアとしてのスキルを身につけるなら「セルプロエンジニアスクール」のご利用を検討ください。在籍中のサポートはもちろん、卒業後もキャリアアドバイザーがサポートいたします。

まとめ

フリーランスエンジニアとして案件を獲得する際には、経験やスキルとあわせて資格もあると有利です。資格の勉強をすることで、知識を再確認し理解を深めることもできます。どの資格を取得すべきか迷ったら、本記事で紹介した資格を参考にしてみてください。