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【働き方別】エンジニアの平均年収
エンジニアには、フリーランスエンジニアと会社員エンジニアのふたつの働き方があります。それぞれの働き方別に、エンジニアの平均年収について紹介します。
フリーランスエンジニアの平均年収
フリーランスエンジニアの平均年収は852万円です。ただ、これはあくまでも目安であり、能力や経歴、請け負う仕事の種類に応じても変わります。
会社員エンジニアの平均年収は570万円
会社員エンジニアの平均年収は約570万円で、フリーランスエンジニアよりも低い傾向があります。算出方法は、月収38万円×12ヶ月=456万円+平均賞与112万9,000円です。こちらもあくまで目安であり、新卒採用や中途採用、所属する会社の規模などによって変動します。
フリーランスエンジニアの手取りの算出方法
フリーランスエンジニアの手取り収入は、クライアントから支払われた報酬から、経費や税金、社会保険料などを引いて算出するのが一般的です。額面が会社員とフリーランスで同額の場合、実際の手取りはフリーランスの方が低くなる傾向にあります。
フリーランスは月によって収入の変動が大きいため、手取り金額も一定にはならないのが特徴です。悪くいえば、収入が不安定だという考え方もできます。
ただ会社員エンジニアと違って、案件をこなした分だけ収入に反映されるので、自分の努力や時間の使い方次第では高収入を目指すことも可能です。
フリーランスエンジニアにかかる税金と社会保険料
ここでは、フリーランスエンジニアが支払う税金と社会保険料について紹介します。会社員エンジニアと異なる点もあるので把握しておきしょう。
所得税
所得税とは1年間の課税所得に対してかかってくる税金を指します。累進課税制度により、所得が高くなるほど税率が上がる仕組みです。また、2037年までは復興特別所得税もあわせて納付することになっています。
会社員なら給料から天引きされているので、所得税をいくら支払っているのか把握していない人も多いです。しかし、フリーランスの場合は自分で所得税を納める必要があるので忘れずに申告して納付しましょう。
住民税
住民税は住んでいる自治体に支払う税金です。住んでいる自治体や年間所得によって税額が異なります。住民税も会社員なら給料から天引きされる形で会社が代わりに納付してくれるので、住民税を支払っている認識が薄い人も多いです。
しかし、フリーランスは自分で納付しなければならないので、納付書が自治体から届いたら、支払うのを忘れないようにしましょう。
個人事業税
個人事業税は法定業種の従業者が納める地方税のことです。基本的にITエンジニアは法定業種に含まれませんが、事業形態によっては請負業と見なされて納税義務が生じる可能性があります。心配な場合は税務署に確認しましょう。
消費税
消費税は課税売上高が1,000万円以上の場合に納める税金です。しかし、2023年10月から始まるインボイス制度により、課税売上高が1,000万円未満でも納税義務が発生する可能性があります。
インボイスとは「適格請求書」を指し、現行の区分記載請求書に加えて、登録番号と適用税率、消費税金額を記載した請求書のことです。買い手側は、登録番号が入っているインボイスでなければ仕入税額控除ができません。
インボイス制度とは、買い手側が仕入税額控除を受けるために売り手側から発行されたインボイスを保存する必要があり、売り手側は買い手側から求められればインボイスを交付しなければならない、という制度です。
登録番号の交付を受けるには申請が必要で、期限は2023年3月末までとなっています。
国民健康保険料
会社員時代の社会保険を継続しない限り、フリーランスは国民健康保険に加入します。所得や世帯人数などに応じて保険料が変動するので注意が必要です。社会保険は会社と折半ですが、国民健康保険は全額自己負担となります。
国民年金保険料
国民年金保険は日本に住んでいる20歳以上60歳未満が加入する保険です。会社員は国民年金と厚生年金に加入しています。所得にかかわらず一律の金額を納付する決まりになっているので覚えておきましょう。
【年収別】フリーランスエンジニアの手取り金額目安
フリーランスエンジニアの実際の手取り金額は、どのくらいなのでしょうか。ここでは年収別に3パターンの手取り金額を考えてみましょう。
なお、ここでの計算は、下記を前提として行っています。
・東京都新宿区在住28歳男性
・扶養家族なし
・経費3割
・生命保険未加入
・青色申告で計算
また、課税される所得金額=年収-経費(年収×0.3)-各種控除(基礎控除48万円+青色申告特別控除65万円)となります。あくまでも目安なので、参考程度にとどめておいてください。
年収500万円のフリーランスエンジニアの手取り金額目安
年収500万円のフリーランスエンジニアの場合は課税所得が237万円となり、以下の税金と保険料が引かれます。
・所得税:13万9,500円
・復興特別所得税:約2,900円
・住民税:24万2,000円
・国民健康保険:約25万1,400円
・国民年金保険:約19万9,300円”
上記が引かれ、手取り額は約417万円となります。
年収800万円のフリーランスエンジニアの手取り金額目安
年収800万円のフリーランスエンジニアの場合は課税所得が447万円です。
・所得税:46万6,500円
・復興特別所得税:約9,800円
・住民税:45万2,000円
・個人事業税:7万8,500円
・国民健康保険:約46万3,500円
・国民年金保険:約19万9,300円
上記の税金や保険料が引かれ、手取り額は約633万円です。
年収1,000万円のフリーランスエンジニアの手取り金額目安
年収1,000万円のフリーランスエンジニアの場合は、課税所得が587万円となります。そして、以下の税金と保険料が引かれます。
・所得税:74万6,500円
・復興特別所得税:約1万5,700円
・住民税:59万2,000円
・個人事業税:14万8,500円
・国民健康保険:約60万5,000円
・国民年金保険:約19万9,300円
よって手取り額は約770万円となります。
フリーランスエンジニアが手取り金額をアップさせる方法
フリーランスエンジニアが手取り金額をアップするためには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは手取り金額をアップさせる方法について紹介します。
必要経費を計上する
仕事にかかわる経費を計上して節税対策をするのが先決です。通信費、パソコンや周辺機器の購入費、交通費、接待交際費などを計上しましょう。
経費に計上する場合は、プライベートと業務でしっかり分けて領収書を保管しておくことが大切です。申告の時に慌てないように普段から準備しておきましょう。
利用できる控除を活用する
申告の際には、さまざまな控除があります。控除を活用するのも節税対策としておすすめです。青色申告特別控除、国民年金基金、小規模企業共済、経営セーフティ共済などを取り入れて控除すると節税につながります。
スキルや営業力を高める
高単価な案件を増やして年収アップすれば、必然的に手取り額も上がります。ITエンジニアとしてのスキルアップを常に意識しておきましょう。
また、自分の得意分野などをアピールして売り込み、スムーズに交渉を進める営業力も欠かせないスキルです。フリーランスになると営業も自分でしなければならないので、スキルを身につけましょう。
高単価案件の受注を増やす
フリーランスエージェントを活用すれば、高単価な優良案件を受注できる可能性が高まります。高単価な優良案件を増やしたいなら、セルプロフリーランスをご活用ください。
セルプロフリーランスでは、丁寧なカウンセリングでベストな案件を紹介しております。また、専属の営業スタッフによる営業サポートも受けられるので、営業に自信がない人でも安心です。
ほかにも、助成金活用や節税対策など税務のプロフェッショナルによるサポートも充実しており、経営の一助となることは間違いありません。
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まとめ
フリーランスエンジニアは、会社員エンジニアより年収は高いですが、引かれる税金や保険料が多いため手取り額は少ないです。しかし、経費を計上して節税したり、営業力を高めて高単価の案件を受注したりすれば、手取りを増やすことができます。
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